『技術経営(MOT)』イノベーションとは【5分でわかる】
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本記事では以下の内容について解説します。(目次)
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イノベーションとは
「イノベーション」は”innovation“の和訳で「革新」「改変」「技術革新」「更新」などとも和訳されます。
もともとの語源はラテン語の”innovare“であり「何かを新しくする」「リニューアルする」という意味があります。
「イノベーション」はあらゆる分野でこのような意味として使用されていますが、
技術革新の側面から絞ると対象は製品・サービスの「開発」「生産」「流通」などとなります。
次はイノベーションの定義について考えていきましょう。
イノベーションの定義
シュンペーターの定義
1番最初にイノベーションの体系化、そして理論化を行ったのが、オーストラリアの経済学者シュンペーターです。
シュンペーターは経済学的アプローチからイノベーションの研究を行いました。
シュンペーター著『経済発展の理論』の中では、「新しいものを生産する、または既存のものを新しい方法で生産すること」とイノベーションを定義しています。
これは単なる技術革新ではなく、市場で実現され経済的に良い結果をもたらすことがイノベーションであるという考えです。
ドラッカーの定義
イノベーション研究のきっかけをつくったのが、ユダヤ系オーストリア人の経営学者ドラッカーです。
シュンペーターは経済学的アプローチからイノベーションの研究を行ったのに対し、
ドラッカーは経営学的アプローチからイノベーションの研究を行いました。
ドラッカーはイノベーションを「製品・サービス革新、および製品の生産・販売・サービスの提供に必要な技能や活動の革新」と定義しました。
彼はより優れた、より経済的な、製品やサービスを創造した際に新たな顧客を獲得することがイノベーションの本質だと考えました。
マイヤーズとマキースの定義
様々なイノベーション研究が行われる中、マイヤーズとマキースはイノベーションをプロセスとしてとらえました。
彼らは「イノベーションとは、単なる新しいアイディアや概念でなく、新しい装置の発明でもなく、新しい市場の開拓でもない。イノベーションとは、それらすべての活動が相互に影響を与え合う統合的なプロセスである」と述べました。
また、イノベーションの定義を「アイディアの創出から問題解決を経て、最終的には経済的・社会的価値をの実現といたる、非常に複雑なプロセスである」としました。
技術経営におけるイノベーションの定義
これらのことから、技術経営におけるイノベーションの定義は
「新しい製品、新しいサービス、新しい生産の手段・方法などを新たな技術で実現し、顧客にこれまでにない新しい価値をもたらして、新たなニーズを生み出すもの」
と、まとめることができると思います。
技術経営についてもっと知りたい方のためにお勧めの本を下記にまとめましたのでご覧ください。
MOT(技術経営)でおすすめの本:3冊
原拓志・宮尾学編(2017)『技術経営 (【ベーシック+】)』中央経済社
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『技術経営(MOT)』おすすめの本【10冊】
まとめ
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シュンペーターの定義
単なる技術革新ではなく、市場で実現され経済的に良い結果をもたらすもの
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ドラッカーの定義
より(優れた or 経済的な)製品やサービスを創造した際に新たな顧客を獲得すること
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マイヤーズとマキースの定義
アイディア発想からPDCAを回し、最終的に経済的・社会的価値を生み出すまでのプロセス
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つまり、技術経営におけるイノベーションとは
新しい(製品・サービスetc)を新たな技術で実現し、顧客にこれまでにない新しい価値をもたらして、ニーズを生み出すもの
技術経営(MOT)を学ぶ学生。
奮闘しながらもわかりやすい内容をお届けできるように頑張ります!