リュック・ベッソン監督オススメ作品【5選】

キャッチコピーは「狂暴な純愛」 ナタリー・ポートマン、ハリウッドデビュー作『LEON』

出典:FINLANDIA

「LEON」(1994)

ナタリー・ポートマン、ジャン・レノ主演

 この映画は自分1人で見た。今となってはなんでこの映画を見ようと思ったのか忘れてしまったけれど、ゲオでレンタルできる1週間のうちに何度も見返して、リュック・ベッソン監督とジャン・レノが好きになったきっかけの映画だ。

  今作はリュック・ベッソン監督のハリウッドデビュー作で、舞台はニューヨーク。殺し屋をしている主人公レオンのもとに家族を殺された12歳の少女マチルダが転がり込んでくる。マチルダはレオンに人の殺し方を教わりながら家族の復讐をすることを決心する。マチルダは映画初主演となる12歳のナタリー・ポートマンが演じた。

 見どころは仕事がないときは映画を見るか観葉植物の世話をするくらいしかすることのない、単調な生活をしていたレオンが、ませているけれど年相応に子供らしいマチルダが来たことで、笑ったり、自分がしている危険な仕事に躊躇いを持つようになったり、感情が豊かになっていくところだ。マチルダもそれは同じで、今まで父親は義理の母親やその連れ子には優しいのに、彼女のことは虐待して家族から省いていたから、おそらく大人にしっかり相手してもらえることははじめてだったのではないだろうか。2人の関係は大人と子供、親子のような、恋人のような複雑なものだったけれども、お互いが持っている支え合って生きていきたいという思いとは逆に、マチルダが復讐相手をみつけてしまったからには、それを成し遂げなけないわけにはいかなかった。復讐は果たすことができるのか? 2人は最後まで共にあれるのか? ジャン・レノのアクションと2人のプラトニックなラブストーリーが魅力的!

主演アンヌ・パルローの独特な美しさから目が離せない『ニキータ』

「ニキータ」(1990)

アンヌ・パルロー主演

 この映画は姉と快活クラブで見た。今作では端役だけれど、ジャン・レノが殺し屋として登場しているらしいので(それが「レオン」の設定にもなっている)見るのを楽しみにしていた。フランス語の映画を見るのもはじめて。ちょうど学校でフランス語の勉強をしているから、この作品で勉強できるといい。

 ストーリーは薬漬けの不良ニキータはある日仲間と強盗に入ったときに、人を1人殺して処刑されることが決まってしまう。泣き叫び嫌がる彼女に救いの手を差し伸べたのはボブと呼ばれる秘密警察を名乗る男だった。暗殺者として生きるか、それとも死ぬか迫られた彼女は、はじめはボブを人質にとって逃げようと考えたけれど、なんなくいなされ暗殺の訓練を受けることになる。ボブに見込まれた通りセンスの光るニキータだったが、素行が悪く部屋の壁一面に落書きしたり、指導官にネズミを贈ったり、てんやわんや。けれどもボブに誕生日を祝ってもらえたことをきっかけに、心を入れ替え訓練に励んだ彼女は、試験をパスしジョゼフィーヌという暗号名をつけられ活動していく。

 この映画の見どころはジョゼフィーヌとして第二の人生を送るニキータとその恋人、マルコとの関係が切ないところだ。ニキータはその後マルコと結婚するが、自らの正体を明かすことはできない。彼女が自分の家族や友人をまったく紹介しないこと、仕事に行っているではごまかせない嘘で、マルコは次第に彼女が辛い過去を抱えていることに気づき、どんなニキータであっても愛しているから打ち明けてほしいと言うけれど、ニキータはその時任務の最中で、ちょうど人を撃ち殺すところだった。二重生活に苦しむニキータと、彼女が何か隠していると知りながら純粋に愛し続けるマルコ。ニキータは最後どんな結末を迎えるのか? 不良のようなワイルドなショートヘアはそのままに美しい大人の女性になっていくアンヌ・パルローに注目!

海といえばこの映画、夏に見たくなる「グラン・ブルー」

出典:TOWER RECORDS

「グラン・ブルー」(1988)

ジャン=マルク・バール主演

ジャン・レノ出演

 この映画は日経新聞の夏に見たい映画特集、1位にランクインしていて見たいと思った。コロナウイルスが蔓延していて海に遊びに行くどころではないが、この映画で気分だけでも味わってほしい。

 ストーリーは保険調査員のジョアンナは自動車事故の調査で、ペルー、アンデス山脈に行ったとき、氷結した湖に酸素ボンベなしで潜っていくジャック・マイヨールに恋をした。仕事が終わりニューヨークに帰ってからも彼のことを忘れられず、彼にまた会えないかとペルーの事務所に連絡したら、彼はシチリア島、タオルミーナで開催されるフリーダイビングの競技に参加しているという。急いで仕事の口実をつくって会いに行き、彼女はジャックとその幼馴染のエンゾと共に夏を過ごすのだった。

 この物語の魅力は一見シチリア島の燦燦と晴れた太陽、青い海、フリーダイビングで競い合うジャックとエンゾ、それを見守るジョアンナの青春ストーリーと思わせておいて、実は競技自体よりも海に惚れ込んでいく男2人と、そんな2人を止められないジョアンナの切なさが描かれているところだ。海は美しいだけでなく、誰もが母と崇める大自然で、それに憑りつかれたら戻ってくることは難しい。人間の愛情と自然の誘惑はどちらが勝つのか、最後まで見てほしい。

パリコレモデルを主演に迎えたアクション映画「ANNA」

出典:TSUTAYA

「ANNA」(2019)

サシャ・ルス主演

 この映画は姉と一緒に快活クラブで見た。まだ新しい作品なだけあってアマゾンプライムビデオでは見ることができなかったし、このDVDをゲオで借りるときも、最新作だったからいつもよりレンタル料が高かった。

 ストーリーはリュック・ベッソン監督あるあるの荒んだ生活を送っていた少女が見出されてスパイに育成されていく。「ニキータ」では主人公ニキータがフランスの秘密工作員として働き、自分の職業を隠しながら男性と恋に落ちて、二重生活に苦しんでいるけれど、今作では二重生活自体はあまり苦にしておらず、その代わりただひたすらスパイの仕事を止め自由に生きたいと願う女性が描かれていた。

 この映画は時系列が何度も行ったり来たりするので、少しストーリーを追いにくいところがあるかもしれないが、パリコレモデルとして活躍する主演、サシャ・ルスの美貌は見ていて飽きなかった。あそこまで明るいプラチナブロンドの髪、青い瞳を持ったモデルは、今まで何度もパリコレモデルの動画を見てきたけれど、彼女しかいなかった。今後のモデルと女優でどんな活躍するのか気になる。

人間の脳がもし100%活動したらどうなってしまうのか? 主人公が覚醒していく様子を描いた「LUCY」

出典:VODリッチ

「LUCY」(2014)

スカーレット・ヨハンソン主演

 この映画は姉と一緒に快活クラブで見た。見る前の印象はスカーレット・ヨハンソンがけっこう気の強い人だと思っていたので、ルーシー(スカーレット・ヨハンソン)がはじめ麻薬の運び人に巻き込まれ、マフィアを前にたじたじになっている様子は演技だとしても意外に感じられた。その後麻薬の効果で覚醒していき、1人で何人も蹴散らしているときの方が様になっていた。スカーレット・ヨハンソンが出演している作品を他に見たことがないからそう感じてしまうだけかもしれない。また彼女が演じているところを見たい。

 ストーリーは友達以上、恋人未満の男の子からとある人物に荷物を渡すよう頼まれた主人公ルーシー。危ない気配を察して断るけれど、荷物に付いていた手錠で自分の腕を繋がれてしまったから、いやいやホテルのフロントに行きその人物を呼び出すと、次の瞬間男の子は射殺され自分は複数の男に拘束されてしまう。泣きながら自分はあくまで渡すように頼まれただけで何も知らないのだと伝えようとすると、まるで言葉が伝わらない。相手は中華系マフィアで、電話ごしの翻訳者を介してしか話すことができなかった。もはや逃げられないと悟ったルーシーは言われるがままに受け取った荷物を開け、中身を確認するとそこには青い粉末が入った袋があった。それから連れてこられた自分と同じような立場の男がその粉末を吸わされた途端、急におかしくなったように笑い出し、また射殺されてしまった。その様子を見て彼女は最後の望みをかけて暴れてみたが、なんなく抑えられて気がついたときにはその粉末を腹部に埋め込まれ、目的地まで運ぶように言い渡された。

 目的地に向かうまでの間、しばらく監禁されていたルーシーは見張りから手を出されそうになって拒絶する。見張りの男は腹いせに暴力をふるい、ルーシーは腹部を蹴り飛ばされた衝撃で、お腹の中にある薬物の袋が破れ体内に入ってしまう。彼女はこれを機に脳の活動を活性化させていき、1人で脱出、薬物の摘出、自分以外に薬物を体内に入れられ運ばされているものの捜索などに奔走する。

 この映画の見どころは人間が脳の機能を100%使うことができたらいったいどうなんだろう?、というSFのようなワクワク感を得られるところだ。例えばルーシーは脳の活動が活性化するにつれて、髪を自在に伸ばして変装したり、携帯の電波を可視化し必要な情報を取り出したりする。脳の発達に興味がある人はぜひ見てほしい。

コメントを残す