「レオン」を見て

出典:FINLANDIA

「レオン」(1994)

リュック・ベッソン監督

ナタリー・ポートマンなど出演

 最近はコロナウイルスの影響でなかなか家を出られないので、ゲオで映画を借りて見ることにした。何作か選んで迷ったけれど、以前から子役時代のナタリー・ポートマンが見たいと思っていたから「レオン」を選んだ。 

 今作はリュック・ベッソン監督のハリウッドデビュー作で、舞台はニューヨーク。殺し屋をしている主人公レオンのもとに家族を殺された12歳の少女マチルダが転がり込んでくる。マチルダはレオンに人の殺し方を教わりながら家族の復讐をすることを決心する。マチルダは映画初主演となる12歳のナタリー・ポートマンが演じた。

 私の中でナタリー・ポートマンはアカデミー賞主演女優賞を受賞した「ブラック・スワン」の主演、ニナ・セイヤーズの気弱で清楚な性格とその殻を破って出てきた激情に身を任せ破滅的な性格のイメージが強かった。今回の作品ではそのような性格ではないのだが、主人公の二つの性格が登場するという点では共通していると思う。

 マチルダはニナ・セイヤーズのように内面が変化していくのではなく、大人と子供という二面性をもったキャラクターだ。はじめマチルダが登場するシーンでは煙草をふかし、それをサングラスをかけたいかにも怪しい風貌で長身のレオンに内緒にしてもらうようため口で頼むシーンははすに構えているし、その後家族にぶたれ鼻血を流していたときレオンにハンカチを差し出されても、お礼も言わず挑戦的な視線を送って「大人になっても人生はつらい?」と聞いている。こうしたところを見るとませた女の子に見えるが、家族が殺されているなかおつかいから帰ってきてしまったマチルダは家に入れず、レオンの家のチャイムを押して「中に入れて」と体を震わせる。達観しているが、まだ12歳の子供らしく多感なのだ。 

 そんな彼女とは反対にレオンは一流の殺し屋ではあるけれど毎日牛乳を飲み、体を鍛えるが特に代わり映えのしない単調な日々を過ごしている。唯一観賞植物を丁寧に育ててはいるが、それ以外友人関係もないらしく孤独に暮らしていた。しかし家族を殺され家に飛び込んできたマチルダをきっかけに彼の暮らしは変わっていく。彼女が泣いているのを見てとっさにおどけてみせたり、一度は彼女を家に入れてしまったことを後悔し拳銃を向けるものの結局殺せず、その後彼女に殺し屋の仕事を教えることになってしまう。彼の生活は彼女が加わったことで彩りを持つ。やがてマチルダがレオンに告白したことを契機に二人の関係はプラトニックなものではあるけれど、親子とはまた違うお互いがかけがいのない存在になっていく。

 ナタリー・ポートマンはもちろんだが、レオンを演じるジャン・レノも気に入ったので今後機会があったら出演作を見てみたい。

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